発達障害とは


発達障害は「障害」ではありません

 

まず初めに、

 

発達障害は障害ではない。

人格や性格の問題ではない。

親の育て方が悪かったわけでもない。

知的障害と発達障害は全く別物である。

 

ということをご理解いただきたいと思います。

 

「発達障害」との言葉が聞かれるようになったのは、ほんの10年ほど前からで、それまでは特に問題視されていなかったように思われます。

 

発達障害の方に対し、「そうでない」「大多数」とされている方は「定型発達」と言われていますが、定型発達と発達障害、この違いは何でしょうか。

 

定型発達は人間の機能として正常であるという意味ではありません。

 

つまり、定型発達なら問題がないという意味ではないということです。

 

単純に多数派が定型発達、それに対し、少数派が発達障害とされているだけです。

 

では、なぜ発達障害が取り上げられるのか?

 

発達障害と言われる方々は独自の成長発達をしています。

 

そのため、多数派の思考や行動の枠にはまりません。

 

それゆえ今日の社会では理解されず、生きにくさを感じる方々が多くいます。

 

そして、その多数派の枠にはまらない言動などが見受けられると、「発達障害」との診断が出される場合があります。

 

発達障害と診断できるのは医師のみであるため、何か困難を感じて受診した人のみに付けられる診断名であり、同じ特性を持っていても何ら不自由なく生活をしている方も多くいます。

 

 

それを踏まえたうえで、少数派の方たちはどう過ごせばよいのでしょうか。

 

そのためには、独自の成長発達をしている方々の特性を知る必要があると私たちは思います。

 

特性を知り、個々に合った必要な支援や工夫をすることで、社会の中で過ごすことが出来るようになります。

主な発達障害の種類と特徴

 

発達障害の主な種類と特徴を下記に挙げます。

 

※一人ひとり違う特性があるので、下記はあくまでも一例です。

 

 

自閉スペクトラム症~知覚認知の問題

  • こだわりが強い
  • コミュニケーションが苦手
  • スペクトラムであるところで、状態の個人差が激しい

 

ADHD~行動抑制の問題(通常は5歳ころに通過する)

  • 落ち着きがない
  • 待つことが苦手

LD~学習上での問題(視覚認知の歪み)

  • 読み、書き、計算などの基本的な学習能力のうち、どれかが極端に苦手

 

発達障害は子どもにのみ付けられる診断名であり、青年期以降には精神疾患と診断されることが多いのです。

 

発達障害は「特性」であるため、治るとか治すということはありませんが、精神疾患と診断された場合はたいてい薬が処方されます。

 

しかし、根本に発達障害を持っている場合はさらに複雑になっていく場合が多くみられます。

 

また、一般的な発達障害のイメージである暴力やパニックなどは、発達障害そのものの特性ではなく、二次障害や三次障害によるものなのです。