· 

【コラム第24号】親の「当事者とのコミュニケーション方法」


「不登校」「引きこもり」などの状態になっている親は、当事者と会話ができず、どのようにすればよいのか分からないとなっている方が多いと思います。

 

親が何を言っても、返事がなかったり無視であったり、親とすれば困ってしまいます。

 

 

当事者が何を考えているのか、理解できないからです。

 

 

そのような状態になったのは、当事者に対して生活態度などを口うるさく叱責したりした結果です。

 

親にすれば、「将来に社会人として立派にやっていけるように」と思っての叱責ですが、当事者とすればもう言われるのが嫌で、不機嫌になることで自分を守っている状態です。

 

最悪なのは、当事者が話を聞かないというので、更に強く親が叱責することです。

 

このようなことをすると、完全に親子断絶状態になってしまいます。

 

 

 

さて、「どうすればよいのか」の話です。

 

親は、何を言っても聞いてくれないと嘆きます。

 

でも、親子間の交流は、会話の言葉だけでないのです。

 

当事者の好きな美味しいものを食べさせたり、洗濯をした清潔ない服を着せたり、天日干しにして寝心地のよい布団にしてやったり、当事者との感情的な交流は可能なのです。

 

 

また、誕生日などには、ちょっと高額なお小遣いをプレゼントしたり、ケーキを買ってきて一緒に食べたり、和牛のすき焼きを食べたり、本人が喜ぶようなことをしてやってください。

 

そこで当事者は、自分が大事にされていると感じてくるのです。

 

このようなことを続けていると、だんだんと話をするようになり、「次は何を食べたい」とか「服を買ってきてやろうか」などと、必要な会話が成立してくると思います。

 

そんな状態になれば、旅行へ行こうかと誘ってみましょう。

 

「大江戸温泉村へ行こうか」などの話になるかも知れません。

 

 

 

このように会話が成立するようになると、親に「働くにはどうしたらよいのか」などの相談をしてくるようになると思います。

 

 

親子間の会話(交流)は、言葉だけでないのです。

 

 

本当に当事者のことを切実に考えているのならば、親は思い切って太陽のような心で対応してください。

 

当事者も本当は、親子仲よくしていきたいと願っているのですよ。