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現実対応を重視したい~「発達障害」「精神障害」支援の方向性


 

発達障害が原因で、重い精神障害の状態になっておられるような方がいます。

 

このような方には、心理社会的な支援がとても難しく、薬物療法でなければ対応ができないと感じることがあります。

 

社会全般に対しての敵意があり、強い人間不信になっておられるような感じです。

 

感情のコントロールがうまくいかないのでしょうね。

 

ご自身に対しても、イライラしているように感じます。

 

そのような様子を見ていると、私は絶望的な気分になるのです。

 

私の支援が、全く役立たないように感じるからです。

 

正直なところ、薬物治療しか支援の対応ができない状況があるのですね。

 

 

 

さて、薬物療法は社会的自立に向かって、行動や活動するための補助的な支援なのですが、家で薬物だけを飲んでいるような状態を続けていると、社会に出るのがますます難しくなる傾向があります。

 

そんな引きこもり状態になった当事者に、「グループワークへ参加しないか」と誘っても、ほとんど無理な状態です。

 

私は無力なのですね。

 

このような現実のところで、私自身も、何だか憂鬱となり元気がなくなっていきます。

 

しかしですね。

 

このまま放置しておくわけにはいきません。

 

私も、気分を取り直して、根気よく問題に取り組んでいきたいと思います。

 

 

 

私は当事者家族のことを、もう一度考えてみたのです。

 

それでなくても家族が絶望状態であるのに、支援する側の人間が絶望などと言っているようでは、どうしようもありませんね。

 

どうも私自身に傲慢な気持ちがあって、こちらの思い通りにしないと「助けてやらないぞ」みたいな気分となっていたと反省しています。

 

少なくとも、当事者の支援が十分にできなくても、家族の方を支えることができます。

 

そのような新たな気持ちのところで、今年度の支援を再スタートさせていきます。