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部屋の片づけ~口うるさく言っても無駄

 

当事者の部屋が、あまりにも散乱していて汚いようです。

 

片付けるように口うるさく言うのですが、全く片付けようとしません。

 

何とかならないのでしょうか。

 

 

 

このような相談というか、質問を受けることがあります。

 

 

 

私は基本的に、「すぐに命に関わるようなことでなければ、そのまま放っておく方がよい」と返事します。

 

まず、部屋のゴミの散乱で死ぬような人は滅多にいないので、大きな問題でないと伝えます。

 

それよりも、親が口うるさく言うことで喧嘩になり、当事者との親子関係が悪くなる方のリスクが大きいと伝えています。

 

また、口うるさく言っても、その結果で部屋がきれいになる可能性は低いです。

 

ですから、この結果で残るのは、親子関係が悪くなることだけとなりかねません。

 

多くの当事者と親とが、このような不毛とも言えるようなことを繰り返していることでしょう。

 

 

 

さて、部屋をきれいに片付けるための早道は、当事者に好きな彼女(彼)ができて、自宅へ訪ねてくるようになることです。

 

彼女が家へ訪ねてくるような事態となると、いっぺんに部屋を片づけ始めてきれいになります。

 

誰も、何も言わなくても、当事者は自らの意志で進んで部屋をきれいにします。

 

口うるさく言うよりも、この方法がよいとは思いませんか。

 

そのために、私は親が普段から紳士淑女であるべきだと思っています。

 

 

 

つまり親は、当事者を自分の管理統制下に置かず、もう少し自主性を大事にする方がよいと考えます。

 

家庭では親子喧嘩を減らして、当事者の情緒を安定させることが重要なのです。

 

当事者も情緒が安定していれば、外出する気にもなりますし、そのようになれば他者との交流が始まり、うまくいけば彼女ができるかも知れません。(部屋が片付くところに近づくのです)

 

 

 

さて、グループワークへ参加するようになって、その為に散髪して髭を剃って小綺麗に男前となった方がいます。

 

他者を意識するようになると、人間は変わっていくのです。

 

また、女性の当事者が軽く化粧するようになることがあります。

 

化粧は厳密な意味での社会性でありませんが、化粧をすることによって他者を意識するので、行動や言動まで美しくなるところもあるのです。

 

親は口うるさく言うよりも、当事者を尊重して温かく見守ることが大事だと思っています。