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自己開示~私の断薬経験


 

過去の話でありますが、私は薬を止めてしまった経緯があります。

 

誰かに言われたわけでもなく、黙って自分の意思で実行しました。

 

薬などの何かに依存しなければ生きていけない自分が嫌だったのです。

 

私は高校生ぐらいから、様々な精神身体症状が出て苦しい生活を送っていました。

 

睡眠障害やパニック障害などです。

 

自分の体や心が、コントロールできないことで苦しんでいました。

 

また、体がしんどくて立っていられない状態の時もありました。

 

このような健康状態では苦しくて、みんなのように就職ができなかったのです。

 

また、無理やりに就職しても、しんどさがあって続かず、仕事も転々としました。

 

家族などのまわりの者は、私が怠慢でやる気のない人間だと見ていました。

 

そして、根性がないとか、意志が弱い人間だと非難されていました。

 

ある程度、私の状態について説明していたのですが、それは言い訳をしていると受け取られていました。

 

だから、ほとんど黙っていました。

 

理解者がいないのはつらいものです。

 

それで、精神科に通って薬をもらって飲んでいました。

 

何とかよくならないかと、あちこちの精神科に通いました。

 

この状態は10年以上続きました。

 

ですがある日、私はクスリを飲むのを止めようと決心しました。

 

特に何か事件や出来事があったわけでありません。

 

むしろ、薬を飲んでも自分の状態がよくなっていない。

 

ですから、薬を飲んでも飲まなくても同じだと思ったのです。

 

その時がチャンスだったのですね。

 

薬を飲まなければならないのは、ストレスが多いことが原因です。

 

それでストレスを溜めないようにするには、どうしたらよいのかを考えました。

 

対人関係でトラブルを起こさない技術を習得することが必要だと思いました。

 

ただ単に、薬を我慢しているだけでは、長続きするはずがありません。

 

そこで私は、自分の生活態度を塗り替える策を講じました。

 

止めるのは薬だけでなくて、薬物のお酒もです。

 

パチンコなどのギャンブルも一切やめました。

 

極端な話で、夜に出かけることも止めました。

 

そんなことをやったので、親しかった友達との付き合いもなくなりました。

 

さて、薬を止めても長年にわたって服薬をしていたので、簡単には効果が出ません。

 

薬物を体から抜くのに何年もかかることを覚悟していました。

 

断薬により、禁断症状が出るのも分かっていました。

 

その時の私は、起きてくる苦しい症状を全部引き受けようと決心していました。

 

実際、苦しかったです。

 

それまでは起きてくるストレスを薬によって緩和していたのですが、断薬すると、真正面からストレスがかかってきます。

 

禁断症状も有るのですが、薬なしでストレスと向かい合うのはしんどかったです。

 

このことは誰にも話さず黙って、自分の問題として実行していきました。

 

私自身の問題と考えていたからです。

 

あれから長い年月が過ぎ、現在の私があります。

 

過去のしんどかった症状みたいなのは、ほとんど消えています。

 

医者は不要になりました。

 

 

 

さて、みなさんも薬を止めた方がよいのは、十分に分かっていると思います。

 

分かっていても、なかなか実行できないところがあるのです。

 

まして、まわりの者が強制するようなことがあってはなりません。

 

断薬・減薬は本人の意志で実行するものだと思います。

 

ただ、薬を止めると別の人生が始まることは、伝えておきたいです。

 

決してバラ色でありませんが、自分が生きている感覚になるのは思いもよらぬ収穫です。

 

つらいこと、うれしいこと、みんな実感として受け取れます。

 

がんばらず緩やかに、みなさんに希望を持って欲しいと願っています。

 

今回の話は、私の自己開示の内容でした。