現代では、発達障害が大きな問題とされています。
でも、少し前の時代では、発達障害という概念や考え方が社会に存在しませんでした。
分かりやすく言うと、昭和や大正・明治、江戸時代、鎌倉時代、平安時代、どこまでさかのぼっても、発達障害は問題でなかったのです。
ですから、発達障害というのは現代特有の問題だと言えます。
経済や文化が発達する中で社会適応できない人が出てきて、その人に発達障害という名前を付けたと考えています。
また、急激に発展する経済や文化に、人間が適応できなくなってきているのでないかと考えています。
さて、今回はADHDの話です。
ADHDのような機敏さの特性は、人間が原始時代に狩猟をする時に必要な機能だったのです。
走り回って獲物を捕らえることで食料の確保ができました。
その少し前の時代の人間は動物などの死体をあさったり、他の猛獣の食べ残しを横取りしたりして、細々と人類の命をつないでいました。
しかし、人間が機敏に活動するようになってからは、集団で猟をして、多くの人を養える食料を確保できるようになったわけです。
狩猟をする役割は男性の方が多かったので、現代でもADHDの方は女性が少なめですね。
現代社会では狩猟をしませんので、ADHDのような多動な人間は、問題があるということになっています。
でも、この機能がなければ、私たち人間は滅んでいたかも知れません。
過去は、ADHDの俊敏な機能のあることが大事だったわけです。
そのような理由で、ADHDを悪く言うのは少し控えて欲しいと願っています。
どこか、悲しくなるからです。
さて、次回の記事では、原始時代の人間の機能をもう少し取り上げて、現在人のストレスの原因について、記事にして書きたいと思っています。