知的な障害が無いのに、集団に馴染めない子どもがいます。
そんな子は先生から、嫌われます。
そして、毎日叱られてばかりになります。
でも、その子どもは、どうして自分が起こられているのかの理由が理解できません。
ですから、いくら先生から怒られても、態度や行動が改まりません。
遂に先生の堪忍袋が切れて激怒をします。
先生の逆鱗に触れるのです。
先生は、「こんな奴は学校に来なかったらよいのに」と思うようになります。
このような子どもは勉強もできませんので、先生からすれば「何もよいところが無い子ども」と認識されます。
そして、その子どもは、「学級のお荷物」の存在になります。
そのような状態になると、同級生からもバカにされます。
仲よく一緒に遊んだり、困った時に助けてくれる友達ができにくいですね。
ある日、授業を受けていても面白くないので、休み時間が終わっても教室へ戻りませんでした。
子どもは、自分が先生から怒られてばかりで、嫌われていることを知っているので、教室が嫌だったのです。
何回か、教室へ戻らないことを繰り返すと、同級生の仲間ができました。
休み時間が終わっても、教室へ戻らない仲間です。
その子たちと一緒に遊ぶと楽しいのです。
他の子も楽しそうに遊んでいます。
でも、先生はカンカンです。
「お前が教室へ戻らないから、他の子まで同じように悪くなってしまった」
「お前は、いったい何を考えているのだ」とカンカンに怒っています。
そして、その子どもは、次の日の朝から、お腹が痛くて学校へ行けなくなります。
親には、いったい何が起きているのか、分かるはずもありません。
さて、学校ではこのようなことがたくさん起きていると思います。
この問題は、子どもが「どうして学校の決まりを守らないのか」とか、「いくら叱っても、どうして分からないのか」と先生が困ることから始まります。
先生は「指示に従わない悪い子ども」であると、認識しているわけです。
でも本当は、子どもが先生が言う言葉の意味や、学校の規則などが理解できないところに原因があります。
このような子どもには、叱る方法でなく、丁寧に理解できるように支援する必要があるのです。
そして、学校へ適応できるように育てるのが先生の仕事です。
学校へ通う子どもの中には、このように言葉や規則の理解が苦手な子どもが、必ずいるのです。
その子どもたちを、一生懸命に救うのが先生の役割なのです。
発達障害の診断が有るとか無いとか、そんなものは関係ないと思います。
それでは、"具体的にどのようにしたらよいのか"の話をしておきます。
子どもが再び登校するようになったら、毎日、よいところを見つけて、小さなことでもいっぱい誉めてやってください。
愛情を向けて、笑顔で接してください。
そうすれば、先生が好きになり、教室から抜け出すことがなくなるでしょう。
また、先生の話もしっかりと聞くようになります。
その次に、その子どもを「先生の世話係」に任命します。
「もう先生は、僕がいないと何もできないんだから」と言ってくれるようになれば、さまざまな問題は、解決していることでしょう。
いろいろなタイプのすべての子どもたちが、学校での勉強や遊びを通して、成長発達が促進されるように願っています。