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発達障害には依存的な傾向がある~親切な友人が必要


発達障害当事者には、依存的傾向があります。
それは、自分がどう行動したらよいか、それが分からないことが多いからです。
そんな時に、傍に親切な友人がいて、優しく助けてくれると、とても助かります。
ですから、発達障害の当事者は親切な友人を選んで、その人と親しくしているのです。
だから、「他の友達とも仲よくしなさい」等と言わないほうがよいのです。
ただ問題は、いつも友人に助けてもらっているばかりですから、どうしても、すべてのことで依存的なところができてしまうようになります。
大人になった発達障害の当事者は、進学進級などで仲よくしていた友人と離れなければならなくなり、そこをきっかけにして一人っきりの孤独になっているように感じます。
子どもの間は、仲のよい特定の友人と仲よくするのでも、よいでしょう。
ただ大人に向かって、少しずつ成長発達して、自立していって欲しいですね。
親は、そこを見守って欲しいと思います。
さて、依存的なところが悪いのではありません。
当事者が特定の友人としか、仲よく付き合えないところに問題があります。
そこで大事になるのは、困った時には、まわりの誰かに「教えて下さい。」とか「助けてください。」と頼めるようになることです。
それが言えると、たいていの方は助けてくれます。
そして、これが社会性につながっていくと思われます。
人間は、助けたり助けられたりするのが自然です。
結局はみんなが相互に依存しているのです。
ですから、社会性のあるところでの依存は、社会適応になります。
「親はどうしたらよいのか?」ですが、外出した時などに、親の前で練習をしたらどうかと思います。
買い物でも何でもよいと考えますが、例えばスーパーへ買い物へ行った時に「肉はどこにありますか。」と店員さんに聞いたり、バスに乗る時に並んでいる人へ「このバスは○○停留所に止まりますか」と尋ねたり、そんな練習が大事になると思います。
親が当事者に対して、「こんなことを聞いてきて」と頼むわけです。
それでトレーニングができます。
さて、困った時に、「助けてください。」と言えるようになることが、とても大事だと思います。
根本的な依存の傾向は無くなりませんが、練習によっていろいろな人に必要なことを話しかけられるようになることが、自立へ向かう基本だと考えます。
これはやはり親が傍について、教えていくとできるようになると思います。
当事者が困らないように、できれば子どものうちに支援をしてやってくださいね。