テレビ・ニュースでは、動物園のパンダの赤ちゃんがよちよち歩きで、可愛い姿の映像が流れています。
犬でも猫でも、動物の赤ちゃんは可愛いものです。
あどけない可愛さは、自分が大事にされるように、遺伝的なところでそのようになっているのです。
人間も動物ですから、赤ちゃんはものすごく可愛いですね。
特に人間の場合は、他の動物と比べて長く養育してもらわないといけないので、可愛い期間が長いと思います。
親が可愛いと感じるだけでなく、よその家の赤ちゃんでも可愛いと感じるはずです。
赤ちゃんが可愛く生まれてくるのと同じように、大人にも遺伝的・本能的に赤ちゃんが可愛いと感じる能力が備わっていて、協調しているのです。
人間の赤ちゃんや幼児は、保護者(親)に大事にされないと、うまく育つことができません。
親は幼い子どもを大事に育てることで、本能的に幸せを感じるようになっています。
この営みは、延々と大昔から続いていることです。
さて現代ですが、この遺伝的な本能は崩れているのでしょうか。
親は、子どもを習い事や塾などに通わせて、教育というものに熱心です。
だけど、子どもはそのようなものを、本当に望んでいるでしょうか。
子どもはひたすらに、親から愛して欲しい気持ちで生きていると思います。
勉強をしなかったら親を悲しませると思って、親を喜ばせるためにがんばって勉強をしているように思います。
だけど、努力しても勉強ができずに学力の低い子は、どうなるのでしょう。
親から愛してもらえず、叱られてばかりかも知れません。
このような問題は、親の「条件付き愛情」に原因があります。
「成績がよかったら愛してあげる」、もし「悪かったら愛してあげない」という条件です。
動物としての人間の遺伝的な本能には、「勉強ができると愛される」なんて記録されていませんね。
子どもというのは、親から無条件で愛されたいのです。
その子どもの思いに、大人は応えてやって欲しいと思います。