パニック障害は狭いところが苦手で、バスや電車に乗れなくなります。
無理をして電車などに乗っていると、心臓が止まりそうに感じ、脂汗が出て苦しくなってきます。
また、電車などに乗らなくても、外出すると苦しくなるのです。
体のどこかに異常があるのではないかと病院へ行って精密検査をしても、異常が見つかりません。
それで家族は、当事者の気持ちの問題だと思うわけです。
パニック障害は、不登校や引きこもりと関りがあると思われます。
死んでしまうのではないかと思うぐらい苦しいので、怖くて外出ができないのです。
私自身も苦しんできましたが、現在は問題が解決しています。
安心してください。パニック障害は、治るのです。
さて、どうしてこのようなパニック障害になるのかです。
これには「こだわり」が関係しています。
特に発達障害の方は「こだわり」が強いので、パニック障害になりやすいと思われます。
正確に言うと、「こだわり」があるために、「注意の移動」ができない状態になるのです。
意識と注意が、自分の身体の状態にばかり向くのです。
頭が痛いとか、お腹が痛いとか、息が苦しいとか、自分の身体の方へばかり意識や注意が向くのです。
自意識過剰と言えばそのとおりですが、全身が勝手に動き出すような感覚が起きて、なかなか大変な苦しさです。
さて、人間の意識や注意は、一つの方向へしか向けることができません。
つまり、自分へ注意を向けると、他者の方へ注意が向かなくなります。
一般に注意の方向は、自分に向けたり他者に向けたりと、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしています。
ですが、「こだわり」が強いと、自分の方へ向いた注意を他者に向けかえるのが難しくなるのです。
発達障害は、「場の空気を読めない」と言います。
それは他者に注意を向けることを、苦手にしているからです。
さて、解決策はやはり「注意の移動」のトレーニングです。
それにはまず、当事者自身が「注意の移動」の仕方について、気付かなければなりません。
また、自分が捨てられる「こだわり」は、無くしていく努力も必要でしょう。
当事者が頑なな心の状態では、これが難しいです。
ですから、家族は当事者が頑固にならないような落ち着いた生活が送れるように、配慮が必要です。
当事者がパニック障害で、とても苦しんでいると理解して、健康の回復へ向かうように温かい態度で支援をしてください。