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「どうして日本語を喋れるのか」の不思議~生後8か月からのニューロンの刈込


 

日本社会で生まれた人のほとんどは、日本語が喋れます。

 

不思議ですね。

 

アメリカ社会で生まれた人のほとんどは、英語が喋れます。

 

当然ですよね。

 

 

 

日本の学校では、早い段階から学校で英語教育がされていますが、残念ながら、なかなか英語がペラペラになりません。

 

どうしてなのでしょうか。

 

 

 

 

それは脳の発達・発育上に、本能で決められた課題がインプットされているからなのです。

 

実は生後8か月頃から、脳内神経細胞のニューロン(電線みたいなもの)が大量に刈り込まれて、減っていくのです。

 

赤ちゃんがさまざまな情報を獲得し、それを記憶・蓄積するためには、余計な情報を整理する必要があるのです。

 

8か月と言えば、急劇に言葉を獲得していく時期にあたります。

 

その言葉などを獲得するために、ニューロンを刈り込んで脳内に隙間を作り、そこへ新しいニューロンを作っていく作業をしていきます。

 

新しいニューロンは情報を記憶して、情報と情報を複雑につないでいくのです。

 

この急激な作業は、5歳ぐらいまで続きます。

 

 

 

 

「三つ子の魂 百までも」と言いますが、このニューロンの刈込と新しくできるニューロンの交代の現象を、言い当てているのだと考えられます。

 

この時期は、新しい情報が活発に取り込まれます。

 

それで、この時期に幼子が大量の言葉を獲得するわけです。

 

大人から見ると、この時期の子どもは超能力があるかのように、言葉を覚えていくのです。

 

ですから、この時期を逃すと、なかなか言葉を覚えることができません。

 

本当は、言葉だけでなく、言葉の用法(コミュニケーション)や言葉の概念(認知力)なども獲得していきます。

 

 

 

発達障害と言われるような子どもは、この時期に言葉などの獲得がうまくいかなかったと考えられます。

 

そのような子どもには、上手に言葉を使えるようにする地道な支援が必要になります。

 

例えば大人でもだんだん英会話ができるようになるように、そのような子どもであっても根気よく学習を続けることで、うまく言葉が使えるようになると考えられます。

 

ですから、子どもが必要な言葉のさまざまな能力を獲得できるように、丁寧な支援が必要です。

 

 

 

さて、私は、これらの子どもが、"言葉に関わる発達の遅れである"と思っています。

 

それならば、言葉の学習の支援が大事だということです。

 

感覚過敏や「心の理論」の問題、ADHD、LDなどは、二次障害から起きている問題と考えています。

 

ですから、大事にすべきは、子どもの言葉に関わる成長発達の促進の支援だと思っています。

 

 

 

私にもこのブログを書くことによって、知識や情報をつないで整理・統合していく営みをする自分の意図があるのです。

 

自分自身のためにも、やっています。